最大反復回数 (RM)はトレーニングでは頻繁に登場する用語です。この記事では読み方、意味、計算方法、筋トレやリハビリ用途での目安などを紹介します。
RMの読み方
トレーニングを行うと頻繁に目にするRMはなんて読むのでしょうか?
正式な読み方があるのかは知りませんが、RMの読み方は「レップ」と呼ばれたり、そのまま「アールエム」と読んだりすることもあります。
そもそもRMは英語の略称で「Repetition Maximum:繰り返し最大」という意味です。レップはRepetitionのRepを取っています。
RMの意味とは?
RMは最大反復回数という意味ですが、このままではイメージがわかないと思います。
例えば10RMは、「10回まで繰り返して運動できる重量(負荷)」のことです。
当然、重量が重くなるほど繰り返せる数は少なくなります。例えば80kgのベンチプレスを10回繰り返しできる人でも90kgに負荷を増やしたら、10回よりも少なくなります。
こめやん
どんどん負荷を上げて一回だけしか上げられない限界の重量はその人がクリアできる最大の重量であるため、ベンチプレスなどで1RM =「最大挙上重量」と呼ばれたりします。
RM値はどのくらいの負荷をかけてトレーニングをするか?という時に、負荷の目安となる値になるのでよく利用されています。RM換算表というものがあり、反復できる回数からベンチプレスの最大挙上重量を割り出すことができます。
こめやん
RMの使い方
RMを計測することによって、自分の目的にあった運動負荷を知ることができます。
例えば、筋力増強や筋肥大を目的にトレーニングするならば、1RMの65~70%の程度の負荷が必要と言われています。
RM換算で見ればRM数値が低いほど負荷(重量)が大きく、RM数値が大きいほど負荷 (重量)が小さい事を意味しています。
一般的には、
- 筋力を求める時 = 高い負荷
- 筋肥大を求める時 = 中・低負荷
- 持久力を求める時 = 低負荷
でトレーニングをすると良いです。
このように負荷に焦点をおいたトレーニング方法をレジスタンストレーニングと呼びます。
現状は高負荷は筋力を上昇させ、2~3回/週の1RM70~80%程度の負荷のトレーニング10回3セット2か月で筋肥大を起こすというのは定説であり効果が証明されています。
一方で、低負荷でも効果があるという報告(低負荷レジスタンストレーニング)やセット数、休憩時間、速さ、繰り返し数、頻度などもトレーニング効果に影響を与えるので議論されています。
1RMの計算方法
最大挙上重量である1RMを知っておくことで、どのくらいの負荷をかけるべきか?ということがわかるようになります。この最大挙上重量 1RMを測定する方法とは
- 直接法 :最大負荷重量をかけて直接測定する方法
- 間接法 :15RM以下の負荷重量から1RMを推定する方法
の二種類あります。
直接法は、1RMをダイレクトに測定できるので信頼性が高そうですが、最大負荷重量を一発で実施するため怪我をしやすく、推定するのに何回も重量を上げてしまうと信頼性が下がるという問題があります。
間接法では低い負荷量を限界までやる方法であり、直接法よりかは怪我のリスクは多少低いですが、信頼性に関しては議論されています。
間接法の算出方法
沢井らによって作成されたRM換算表を使った1RMの推定方法は、5RMと10RMの重量を調べます。
実際は5RM (5回上げるのが限界の重さ)、10RM(10回上げる限界の重さ)をきっかりと当てるのは難しいと思うので、4~7回、8~15回程度の重さを出せればOKです。
例えば5RMが100kgだった場合は、下の表の左側が5RMは1RMの87%に相当します。つまり100÷0.87=約115kgが1RMに当たります。もちろん1RMからの換算も可能で、1RMが115kgだった場合は、87%1RMは、115kg×0.87=100kgとなります。
RM最高反復回数 | 1RM% |
1回 | 100% |
2 | 95 |
3 | 93 |
4 | 90 |
5 | 87 |
6 | 85 |
7 | 83 |
8 | 80 |
9 | 77 |
10 | 75 |
11 | 70 |
12 | 67 |
15 | 65 |
福永哲夫, NSCA パーソナルトレーニング基礎知識 (2005)より引用
試しに重量を80kg挙げてみたら12回最大で挙げられた場合は12RM=80kgなので 80 kg÷0.67とすれば1RMを求められます。
沢井らの方法では2点(5RM相当と10RM相当)両方ともの1RMを導き出して1RMを推定します。
こめやん