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遊離脂肪酸 脂肪燃焼の原理とは?

遊離脂肪酸とは

遊離脂肪酸とは血液中にエネルギー源として脂肪から作られた物質のことです。遊離脂肪酸は血液をたどって筋肉などでエネルギー源として利用されます。脂肪を燃焼させるためにはこの遊離脂肪酸の形にする必要があります。

遊離脂肪酸とは?

遊離脂肪酸は英語でFree Fat Acids : FFAと表記されています。別の言い方では、Non Esterified Fatty Acids(NEFA)とも呼ばれます。(日本語では「エステルではない脂肪酸」という意味)。

脂肪細胞はエネルギー源である脂肪を細胞の中に溜め込みます。この脂肪はエネルギー源として利用されるためには、分解して脂肪酸の形に変換する必要があります。

遊離脂肪酸の仕組み

体の中では、まずグルコースなど、糖類を先にエネルギー源として利用します。

糖類を使い切ると血糖値が下がって次に脂肪をエネルギー源として利用しようとします。

血糖値が下がるとアドレナリンやコルチゾールといったホルモンが分泌されて、脂肪細胞にある中性脂肪(エステル)がリパーゼという酵素に分解されて脂肪酸に変換されます。この脂肪酸が血液中に放出されると「遊離脂肪酸」になります。

遊離脂肪酸は筋肉でエネルギー源として利用されます。

遊離脂肪酸のエネルギー源としての利用

脂質消費は主に骨格筋で行われます。特に運動初期よりも後期の方が遊離脂肪酸の利用割合が増加します。

例えば、低強度の運動を1.5, 3, 4時間行うと、遊離脂肪酸の使用割合は37%、50%、62%と増加していきます。

運動強度の違いによっても遊離脂肪酸の使用割合が変化します。一般的には低強度の運動のほうが脂質の利用割合が大きいです。例えばVO2 maxの25%の方が65%, 85%の運動よりも遊離脂肪酸の利用割合が大きいです。

つまりダイエットを目的として脂質をエネルギーとして消費するためには、「長時間かつ低中強度の運動」が適しています。
また遊離脂肪酸の使用量は普段運動をしている人の方が、運動していない人よりも大きいことが知られています。

したがって、ダイエットには「長時間かつ低中強度の運動」を「継続して行う」ことが重要です。

こめやん

脂肪細胞から遊離脂肪酸を作り出す過程は遅いので、強度の高い運動をしても遊離脂肪酸の生成が追いつかないようです

運動による遊離脂肪酸の代謝量の変化

運動によって遊離脂肪酸の量が増えていくか?

答えは「増えない」ようです。

遊離脂肪酸の量は年齢や肥満度によって差が見られますが、運動経験の有無で血中の遊離脂肪酸濃度は変化しません。一方で運動による骨格筋量の変化、ミトコンドリア能力の変化、血管新生などによって遊離脂肪酸の代謝量は変化します。

こめやん

運動をすると遊離脂肪酸の量は増えないけど、それを消費する量は増加するということですね

 

脂肪燃焼に効果的なのは、低・中強度の運動を長時間することのようですね。

こめやん

筋力や運動能力の向上を考えると高強度の運動もやっておくと良いかもしれませんね。

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参考文献

Shinji Miura, et al, ” Mechanisms of exercise- and training-induced fatty acid oxidationin skeletal muscle, J.Phys. Fitness Sports Med., 3(1):43-53 (2014)

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