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アナボリックステロイドの危険性

ステロイド筋肉

アナボリックステロイドとは?

アナボリックステロイドは簡単に言えば「筋肉増強剤」で、使用することにより筋肉量をアップさせることができます。筋肉を増やす薬と聞けば非常に魅力的に思いませんか?実際に効果がることから、これらの薬物は「ドーピング」と呼ばれ、国際競技などのプロスポーツでは使用禁止されています。アナボリックステロイドはマッチョな体を手に入れるための「夢の薬」として手を出す人が後を絶たないですが、使い方を誤ると非常に危険な副作用が起こるため安易に手を出すのは危険です。今回はそんなアナボリックステロイドとは一体何なのか?なぜ筋肉増強作用があるのか?どんな危険性があるのかを紹介していきます。


アナボリックステロイドは男性ホルモンの仲間

アナボリックステロイドは別名(アナボリック・アンドロジェニック・ステロイド)です。「アンドロジェニック=男性ホルモン様の」という意味を持っています。つまり、アナボリックステロイドは筋肉を増加させる作用をもつホルモンである男性ホルモンの仲間です

ステロイドホルモンとは?

ステロイドは

 

アナボリックステロイドは男性ホルモンであるテストステロンを含むそれと同じ作用を持つステロイドの総称です。

アナボリックステロイドステロイドには

テストステロン

ナンドロロン

スタノゾロール

メテノロン

これらのアナボリックステロイドはアンドロゲン受容体という部分に結合して作用を示しますこれを「アンドロゲン作用」などと言ったりします。

ホルモンクラッシュー危険な副作用

ステロイドは医薬品においても非常に慎重に用いられます。なぜかというと、ステロイドは非常に少ない量で大きな効果を示し、ホルモンバランスを崩したり、合成ステロイドの中には交差作用を示したり副作用が多いためです。

例えば、男性は加齢とともに、体内の男性ホルモン濃度が低下していき、若い時のように筋肉が付きづらくなってきます。そこで、男性ホルモンを投与すると筋肉が付きやすくなりトレーニング効果が最大にいかせます。

しかし、体内のホルモンは絶妙なバランスを保っています。そのため外から、過剰なホルモンを投与されるとただでさえ男性ホルモンの分泌が少ないのに、さらに体内の男性ホルモンを抑えようと自分の男性ホルモンの分泌を抑えてしまいます。(フィードバック抑制という)

高用量、長期間服用し、突然使用をやめるなどをすると、自分の男性ホルモン分泌能がほとんど抑えられている状態で体から男性ホルモンがなくなってしまいます。

こうなった状態ーホルモンのバランスが崩れた状態を「ホルモンクラッシュ」といいます。

男性ホルモンは脂質や糖、筋肉、骨などの代謝、性機能などに関係してています。せっかくつけた筋肉も落ちてしまうかもしれません。


アナボリックステロイドの副作用

筋肉は男性を象徴するもので、特にアメリカやイギリスなどの西洋では、日本とは比較にならないくらいに筋肉をつけたいという男性が多いです。海外の若者の間でステロイド使用が増えているそうです。

医学系論文誌で有名な「ランセット」からステロイドの副作用を注意喚起する論文が投稿されています。

Here, we present a case of doping in a 21-year-old amateur bodybuilder. The man presented to our clinic feeling generally unwell. He was subfebrile and had massive,deep ulcerations, abscesses, and pustules located on his chest and upper back

21歳のアマチュアボディービルダーの男性が気分が悪いと来院しました。かれは、微熱と胸部と背中上部に深刻な膿瘍及び膿疱による潰瘍が生じていました。(訳)

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一番上はアナボリックステロイドを使用して手に入れようとした理想の体で、真ん中Bは来院時の様子でひどい出血性の潰瘍ができていた。一番下のCは治療6週間後の様子で後が残っている。

Gerber, Peter A., et al. “The dire consequences of doping.” The Lancet 372.9639 (2008): 656.より引用

彼は毎週2回、一回に計280mgのアナボリックステロイドを摂取していたようです。この症状は若かったからかステロイド服用をやめてからすぐに改善したようですが、この瘢痕は一生残ると言われています。

このようにアナボリックステロイドの使用は非常に危険が伴います。

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